こんにちは、たびとです。
今回は、インテル NUC キット NUC8i5BEH から、もの凄い異音と振動がするので、 分解して原因を突き止めてみました。
この記事の対象者
インテル NUC8i5BEH を分解する
インテル NUC キット NUC8i5BEH はインテル第8世代のCPUを搭載した小型PCで、 少し前までメインPCとして使っていたんだけど、長く使っているうちに、 物凄い音と振動を発生するようになっていました。
動くモノといったら、CPU冷却ファンぐらいしかないので、 そこが原因なんだろうけど、とにかく尋常じゃない音と振動です (昔だったら HDD も疑ったのだろうけど)。
今回は、この NUC8i5BEH を分解して異音と振動の原因を探ってみたいと思います。
裏蓋を開けてSSDのコネクタを外す
本体のケーブル類を全て外して裏側のネジを開け、 下図の赤枠、裏蓋に取り付ける SSD の SATA コネクタと電源コネクタを外します。
マザーボードを外す準備をする
マザーボードから SSD とメモリを外し、購入時の状態にします。
その後、下図の赤枠、保護パッド・アクセスランプの電源コネクタ・無線LANアンテナのコネクタ・マザーボードのネジを外します。
これでマザーボードを外す準備が整いました。
マザーボードを外す
ここからマザーボードを外しますが、持ち上げる場所を間違えないように注意が必要です。 下図の右上段の赤枠、黒いプラスチックの中に、マザーボードに固定された電源スイッチが隠れているため、 下図の下側の赤枠、LANケーブルのコネクタ側をゆっくりと持ち上げながら外します。
後日、グリスを塗るために再度分解したところ、スイッチを覆っている黒いプラスチックは、 両面テープで張り付けてあるだけなので、簡単に外せました。
マザーボードを外すと下図のようになります。
マザーボードの外し方は、以下のサイトを参考にさせていただきました。
異音と振動の原因を突き止める
ここからCPU冷却ファンを取り外し、異音と振動の原因を探していきます。
CPU冷却ファンを外す
マザーボードをひっくり返すとCPU冷却ファンが現れます。 驚くことに、ほぼ全ての面積を占有しています。
下図の赤枠、電源コネクタと固定ネジを外します。
この状態で、電源ケーブを指し、電源スイッチを入れると、 しばらくすると物凄い音と振動がします。 CPU冷却ファンの電源コネクタを外すと無音です。
これで、CPU冷却ファンが異音と振動の原因だと証明されました。
CPU冷却ファンの部品を探す
取り外した CPU 冷却ファンの型番を確認すると、 BSC0805HA-00 と記載されています。
アマゾンで探してみると、6,000円(2021年11月)で販売されていました。
CPU冷却ファンを分解する
CPU 冷却ファン交換の目途がついたので、異音と振動の原因を追究します。
CPU 冷却ファンを裏返すとカバーはプラスチックで止めてあるだけで、ネジは見当たりません。 少し力を入れて引っ張ると、すぐにカバーが外れました。
次にCPU冷却ファンの羽を外します。 軸付近を両側から均等に力を入れて羽を引き上げていきます。
気付いた方もいると思いますが、写真のファン周囲の細い輪が欠けていますが、 これは、外し方がわからずに色々触っていたときに壊した痕跡です。
分解後、てっきり軸付近の何かが壊れていると思ってましたが、どこにも異常が見られません。 この状態で、物凄い音と振動がするのには驚きです。かなり拍子抜けしました。
これだと、軸の摩擦抵抗を低くすると改善しそうです。グリスを塗ろうかと思いましたが、 手元によさそうなモノが見つからなかったので、 KURE 5-56 で代用しました。
すると、振動がなくなり、音も劇的に小さくなりました。これなら許容範囲内です。 流石 KURE 5-56 、一時的な対策としては、中々いい仕事をしてくれました。 今後、キチンとグリスを探して、もう少し改善してみたいと思います。
最後に掃除機でホコリを吸い取り、これまでと逆の手順で組み立てて終わりです。 余談ですが、あまりにもホコリが多かったので、撮影前には掃除機である程度のホコリを取りました。
まとめ
今回、インテル NUC8i5BEH の異音と振動の原因を突き止めました。 CPU冷却ファン のモータ部の摩擦抵抗が大きくなっていた原因でしたが、 何も壊れていないのに、物凄い音と振動が発生することに驚きました。
グリスの代用として、KURE 5-56 を使った結果、 許容範囲の小さな音になり、振動はなくなりました。 一時的な対策としては、まずまずの結果を得ることができました。
後日、また音が大きくなってきたので、グリスを塗ることにしました。 ヘラで駆動個所を中心に掃除して、バイク用のシリコングリスを 塗ったところ、 ほぼ無音 になりました。 グリスを選ぶ際、高温なCPUの真上にあること、金属とプラスチックがあることを考慮し、 バイク用のシリコングリスを選びました。 グリスの種類によっては、プラスチックが溶けるので注意してください。
最後に参考サイトを掲載しておきます。
では、皆さん、よい旅を。