魂の移植、そして悲劇 ~Windows 11、ディスク交換後に待ち受ける非情なる掟~
どうやら、一筋縄ではいかない砂の迷宮に迷い込んだらしい。この顛末を書き残しておくか。
私の相棒、Windows 11マシンが、原因不明の病に倒れた。数十秒ごとに、キーボードとマウスが数秒間、完全に魂を失う(フリーズする)のだ。数々の治療法を試すも、病状は悪化する一方。私は、ついに決断した。心臓部であるNVMe SSDを、1TBからより強力な2TBへと移植する、大手術を執り行うことを。
手術そのものは、Intel NUCという優れた器のおかげで、滞りなく進むはずだった。しかし、その先に、私はWindows 11という世界の、あまりに非情な掟を知ることになる。これは、単なるディスク交換の記録ではない。セキュリティ強化という名の壁に阻まれ、かつての仲間(旧ディスクや仮想マシン)との再会を無慈悲に拒絶された、一人の冒険者の、悲劇の物語である。
この羊皮紙のあらまし
この羊皮紙が導く者
- Windows 11のシステムディスク交換という、大手術を控えている者
- 壊れたPCから心臓部を摘出し、新たな器で魂を蘇らせようと目論む者
- セキュリティ強化という、現代の魔法がもたらす光と影に興味がある探求者
第一の儀式:心臓移植(Intel NUCのディスク交換)
まずは、Intel NUCという名の小さな魔法の箱の裏蓋を開け、病に侵された心臓(NVMe SSD 1TB)を摘出する。

そして、新たに手に入れた、より強力な心臓(NVMe SSD 2TB)を、慎重に移植する。その輝きは、旧世代のものとは比較にならない。


新たな心臓を宿した器に、Rufusで作成した起動用のUSBを差し込み、Windows 11という新たな魂を吹き込む。ベンチマークの数値も、確かな進化を物語っていた。

そして悲劇は訪れた…
手術は成功し、相棒は息を吹き返した。しかし、安堵したのも束の間、私はこの世界の非情なる掟に直面する。
悲劇その1:旧ディスクという名の亡霊
手術で摘出した旧ディスクを、外付けケースという名の棺に納め、USBで接続した。しかし、Windows 11は、その存在を完全に無視するのだ。ディスクの管理画面は真っ白。まるで、「一度この身体から離れた魂は、もはや他人である」とでも言うかのように。

悲劇その2:起動しない仮想の魂
さらに、旧ディスク時代にエクスポートしておいたHyper-VのWindows 11という、仮想の魂をインポートしようと試みた。しかし、これもまた、起動中に謎のエラーを吐き、目覚めることはなかった。

これもまた、セキュリティ強化の呪縛。異なる器で魂を蘇らせることを、世界の理が許さないのだ。 唯一の解決策は、仮想マシンの設定から「トラステッド プラットフォーム モジュールを有効にする(P)」という、暗号化の枷を外すことだった。

羊皮紙を巻く前に
今回の心臓移植手術は、私にWindows 11の、セキュリティ強化という名の非情な掟を教えてくれた。
情報漏洩を防ぐという大義名分は理解できる。しかし、それは同時に、我々冒険者の自由を奪う、強力な呪いでもあるのだ。 この教訓を胸に刻み、これからは、より一層、日々のバックアップという名の護符を、大切にせねばなるまい。
東の空が白んできた。次のオアシスへ向けて、そろそろ荷造りを始めるとしよう。
砂漠で見つけた魔法のランプ
- NUC11PAHi7 | 魂を受け入れた、新たな器
- Crucial 64GB | 広大な記憶
- CFD 1TB | 古き心臓
- WD 1TB | データの宝物庫
- CFD 2TB | 新たなる心臓
- UGREEN M.2 Case | 心臓を納める棺
- Rufus | 魂を吹き込むための、魔法の道具
ラクダの独り言
ご主人が、調子の悪い鉄の箱の心臓を取り替えるとかで、大手術をしていたぜ。うまくいったかと思いきや、今度は「古い心臓が動かねえ!」とか言って、また頭を抱えている。俺に言わせりゃ、心臓なんてのは、一つあれば十分だろうに。まったく、人間ってのは欲張りな生き物だぜ。やれやれだぜ。